高齢者の片付けは変えない配慮も一つの方法

大きな身体の変化がきっかけでした

数年前に、シニアの女性から片付けの相談があり、ご縁を頂きました。日常の片付けに悩まれたらササッと身の回りを片づけてくれる方に依頼をされています。

 

私への相談はそうではないのです

だんだん歳を重ねてきて、どのように片づけていけば良いのか、              どこに何をどう収納すればいいのか、身体の不調により動く範囲も限られてきたなど、あげれば本当に多くの悩みがあります。

とはいっても以前もヒアリングにより年齢は重ねてもご病気の様子ではなく、ある程度の身体の変化や生活環境などにより片付けを進めました。

 

久しぶりにお電話いただいた時、暮らしが変わっただとすぐにわかりました。以前のサポートを終えてすぐにご夫婦で大きな病気をされたこと。それでも頑張って動いていかなければだめになる!とおっしゃいます。

おいくつになられましたか?とたずねると、80代後半になりました。わが母を見るようです。

今回のサポートの方法は、大きく変更です。ご自身で動けるように考えなくてはなりません。ですがサポートに入り、短時間でスタッフと動くことすら辛いのです。ですが、このような高齢者は多いこと。

 

皆さんの実家の片付けではいかがですか?                「高齢だからこそ、大勢で片付けなきゃ」         「あとあと大変だからこそ、私がしておかなきゃ」

と、つい思いがちですがこれも逆効果のこともあります。

もうひとつ、高齢の方は特に、これまでの流れを変えない。

これまで培ってきた方法や、生き方への「いい意味でのこだわり」を持っていらっしゃいます。

実は、私の母もそうですね。片付け方や位置、収納の物などを提案しても「いえいえ、これが楽なんよ」「こっちの方がいいね」と返ってきます。長い人生、これできましたのでね。

さて、そういったこともあり、               ご相談者には片付けプランを作成しました。

今の状態がいくら取りにくくてもこのカタチをキープしてもう一歩楽になる方法を考えます。

 

一つずつ課題をクリアして頂き、確認の連絡をして「頃合いのよいところ」を見つけてもらいました。

ずっと先の楽を想像して片付けることよりも少しの先と、今あるチカラを活かせる片付けもあります。

使いやすさ暮らしやすさで変えてしまい、変化についていけず、高齢の方は戸惑ってしまうケース、認知症を発症してしまうケースも考えられます。

 

しかし、この世代の皆さんには、本当に学ぶことが多いです。モノの無い時代を、命をかけて一生懸命に生き抜いていらした方々に接するとあらためて、暮らし方や生き方を考えさせられることばかりです。