広島の団地の空き家対策は、個人の意識と地域や自治体で同じ方向を向いて活動を

広島市安佐北区の団地自治会より空き家対策の相談があったのは一昨年前のこと

自治会の皆さんが相談会での小さな講演をお聞きになり、この家財整理の話をわが団地で話してほしいとの事がきっかけです。

広島市、安佐北区を巻き込んでの講演会は大きな反響があり、会場に入りきらないほどの人が来ました。

一年後に、「昨年が好評だったのでまたお願いしたい」との要請がありましたが、一旦保留としました。

なぜなら、団地の参加者が「いい話を聴いた」ではもういけないのです。自治会ではしっかりとしたアンケートや資料を作成して動いておられます。ならば、もう解決に向けて一歩でも二歩でも動いていかねばならないのです。

幾度となく市と自治会との打ち合わせを重ね開催の方向へとなりました。

今回は、一歩進めて空き家の家財整理のセミナーと、金融支援、自治体の支援説明と住民向けの相談会です。

空き家の家財整理の現状、所有者の現状、方向性の整理などの話しです。

空き家になる前にしておく整理と、空き家を持った時の優先順位として、片付けの重要性をお話します。空き家を放置するとどんなことが起こるのか、家財の片付けにあたり、弊害はなんなのか、その優先順位や方法、しっかりと自分の場合を考えるきっかけです。実は、家財整理も人によって全く違う方法になります。どこに向かって誰が誰とどんな方法で片付けるのかが重要です。

広島にも古い住宅団地の課題が山積です

40年前に入居が始まったこの地域の住民も70代、80代となり子世代は離れています。子供達もシニア世代にさしかかり、自分の生活の基盤をつくり、帰ってくる可能性も低くなっています。まさしく団地の世代交代の時です。高齢者の暮らしに優しく、かつ若者世代にもこれからの暮らしをイメージして、支えていける新しい地域を見出さなければならない時でもあると思います。

これから空き家になる可能性を含めた住民がたくさんいます。なりたい地域の形を明確にし、住民の意思を共有し、自治体が支援をする、同じ方向を向いていく必要があるのではと思います。